Nexflixの初回1ヶ月無料キャンペーンを使って今月はできるだけ沢山映画を見ようと思います。
まずはThe Cove。3年前に公開してアカデミー賞ドキュメンタリー映画賞を受賞した有名な作品ですが、ようやく見る決意をつけました。この映画が公開された直後、アメリカ中(世界中?)でイルカ漁に反対するデモが起こって、日本の漁師=鬼畜みたいな言われ方をされていて正直かなり不快でした。デモに参加したアメリカ人の友達から意見を問われて、当時の私は「小さい町の伝統的な行事なんだから、それを日本の文化を知らない人が頭ごなしにやめろと言うのはどうかと思う」みたいな回答をした記憶があります。それで生計を立ててる人もいるんだし、ガイジンが何を言ってんだ!絶対こんな映画見ない!と、少ない愛国心を奮い立たせていた当時の私でした。
見終わった今、もしこの映画を見ていない人がまだいるなら絶対に観てもらいたいと強く思います。今わたしは海外に住んでいるのでアメリカの問題に目を向けがちですが、自分の育った国で起こってるこの大虐殺、絶対にどうにかしないと。こんな小さな国で起こっている事をとめられないのであればもっと大きなものごとをとめることは絶対にできないから。
このドキュメンタリー映画を作成するにあたって、違法な盗撮方法が用いられたことや、捏造された事実を伝えているという批判もありますが、私はそれでもこの映画を撮った人たちの執念と熱意は讃えるにあたると思います。もし誰かが伝えないと、その真実は明かされないままですよね。盗撮しないといけないのは、それが隠されているからであって、隠すということは何か見られたくないものがあるからではないでしょうか。
イルカ漁は、漁師達がイルカの群れまで漁船を何隻か出しその付近でイルカを混乱させる音を鳴らし、入り江に追い詰めます。そこで網を張って逃げられないようにします。まずイルカのバイヤー達が選別をしその場で購入します。ここまでは入り江に行けば誰でも見ることができます。その後、売れ残ったイルカたちは入り江の奥まった場所へと追いやられます。入り江の仕組み上、そこで起こっていることは見ることができません。ここから盗撮の始まりです。Ocean's 11のようなチームワークでどうにかこうにかカメラを仕掛けるシーンはかなりコミカルにつくられていますが、その隠しカメラが撮ったもの、、、目を疑う映像でした。イルカで溢れる湾に小さいボートに乗った数人の漁師が入って行き、上からイルカを槍で刺して行きます。文章で書くとその残酷さが全然伝わらないので是非この映画を見ていただきたいのですが、イルカたちがあげる水しぶきがどんどんおさまっていくにつれて海の水が赤く濁っていき、最終的に入り江が真っ赤に染まります。一発では殺せないようで、イルカの動きが止まるまで何度も何度も槍で刺していくあのシーン。わたし大号泣してしまいました。それが彼らの仕事でずっと昔から受け継がれてつことも承知ですが、あの殺し方を肯定することは絶対にできません。
「イルカ漁等に対する和歌山県の見解」というものが、和歌山県の公式ページに載っていたので是非前文読んでいただきたいです。「他の国でもやってるじゃないか」「家畜の肉は食べてるじゃないか」「イルカの捕獲量の上限を超えてないんだからいいじゃないか」「ちゃんと感謝して食べてるぞ」という内容です。
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/071500/iruka/index.html
狭い日本、まだまだ知らないことがたくさんありますね。この映画、絶対に観てください。
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